非線形触覚素子

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介護ロボットなどの全身を覆う触覚センサ(人工皮膚)を目指した研究です。
その人工皮膚の構成要素となる触覚素子(デジタルカメラで言えば画素にあたるもの)を提案しています。

図1 人工皮膚
ロボットの全身を包み込む柔軟な触覚センサスキンを目指す。
境界の計測/通信チップがデータを転送する。(セルブリッジシステム)

提案しているセンサ素子はサイズが数cm角なので、広い面積を少ない素子数で覆うことができます。
また『圧力』だけでなく接触対象の『鋭さ』も検出するため、 多様な触感を得ることができます。>> 詳細
センサ素子の構造は、硬さの異なる発泡ウレタン2枚を導電繊維3枚で挟むだけの簡単なものです。
計測するのは、それらの導電繊維の間の静電容量です。>> 素子構造と計測原理

図2 センサ素子
正方形の導電繊維の領域がひとつのセンサ素子。
これを複数並べて人工皮膚を構成する。

図3 センサ出力プロット(静電容量の変化)
刺激素子の太さによって描く軌跡が異なる。
また、押す力が大きくなると軌跡が伸びるので力の大きさもわかる。

    論文
  1. 星貴之, 篠田裕之: 接触力と接触面積を計測する非線形触覚素子, 計測自動制御学会論文集, vol. 42, no. 7, pp. 727-735, 2006.

  2. 発表
  3. Takayuki Hoshi and Hiroyuki Shinoda: A Sensitive Skin Based on Touch-Area-Evaluating Tactile Elements,
    Proc. Symposium on Haptic Interfaces for Virtual Environment and Teleoperator Systems (Haptics Symposium 2006), pp. 89-94, Alexandria, Virginia (USA), 25-26 Mar., 2006.
  4. Takayuki Hoshi and Hiroyuki Shinoda: A Tactile Sensing Element for a Whole Body Robot Skin,
    Proc. 36th International Symposium on Robotics (ISR 2005), TU412, Tokyo (Japan), 29 Nov. - 1 Dec., 2005.
  5. Takayuki Hoshi and Hiroyuki Shinoda: Tactile Sensing Using Nonlinear Elasticity,
    Proc. SICE Annual Conference 2005, pp. 2978-2981, Okayama (Japan), 8-10 Aug., 2005.
  6. Takayuki Hoshi and Hiroyuki Shinoda: A Tactile Element Based on Nonlinear Elasticity to Sense Contact Area,
    Proc. IEEJ 22nd Sensor Symposium, pp.375-379, Tokyo (Japan), 20-21 Oct., 2005.
  7. 星貴之, 篠田裕之: 非線形触覚素子による人工皮膚,
    第 22 回センシングフォーラム論文集, pp. 337-342, 大阪, 9 月 29-30 日, 2005. [第 22 回センシングフォーラム研究・技術奨励賞 (35 歳以下の発表者から 5 名) / 2006 年 10 月 3 日]
  8. 星貴之, 篠田裕之: 非線形弾性を利用する触覚センシング,
    ロボティクス・メカトロニクス講演会 '05 (ROBOMEC '05) 講演論文集, 2P1-N-104(1-4), 神戸, 6 月 9-11 日, 2005. [ポスター]
  9. 星貴之, 篠田裕之: 材料の非線形特性を利用した触覚センシング,
    第 22 回日本ロボット学会学術講演会論文集, 1J26, 岐阜, 9 月 15-17 日, 2004.


公開 : 2005/04/01
更新 : 2013/08/02
星 貴之 : star(at)alab.t.u-tokyo.ac.jp